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1-物植いろしもお [店雑記・Kのメモ]


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物植いろしもお
1942年発行の書物です。
文面の端々に国家、大東亜共栄圏、皇国、紀元、などと記され
当時は戦時中であったことがわかります。

一体何がおもしろいのか、と興味を持ち頁をめくると
結構楽しく読むことができます。

吉野には「吉野葛」という有名な葛粉がありますが、
どうしてその名称がついたか、について、
吉野に住む人を吉野国栖といったことから国栖と称し、
いつのまにか葛粉を吉野山の名物にしたという、ことが記されています。

昨今、吉野葛を使ったお菓子が沢山ありますが、
やはり、吉野葛は吉野路でいただくとより美味しいかもしれません。

「樹木迷信物語」という項があり、
東京の榎(エノキ)について記されています。

エノキは「縁の木」から、縁結びの霊験あらたかであるとし、
他方、「縁退き」から悪縁をたち切るのに効験がある、と記されています。

そして「縁結びの榎」は根岸の二股エノキ、千駄ヶ谷の古里神社のエノキなど、
「縁切榎」は板橋の岩ノ坂のエノキを紹介し、
古くは徳川家のご婚儀の際、その街道を避けて入城したらしいです。
今も多くの人がお参りしています。

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(書1) 板橋の縁切榎  伊藤晴雨 書


(書1)『物植いろしもお』恩田経介 学習社文庫 1942より加筆





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