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Kのメモ dec 18,2010 [店雑記・Kのメモ]


phot 587.jpg
宮滝・柴橋より吉野川下流を望む
栄山寺の下を流れる音無川(吉野川)は今は上流にダムが出来、
また大和平野への取水もあり水量は激変しています。
自然の中での進歩の許容がどこまで許されるのだろうか、と
つい考えさせられますが、景観が変わると歴史の一ページを
開くのに時間がかかるのは確かです。

約三百年前には今の水量の三倍はあったことを
本居宣長が吉野宮滝を訪れ『菅笠日記』に記しています。

宮滝には垂直落下する瀑布はありません。瀧は急流の水(はやせ)を表現していますが
岩の渦壷も露出し渦巻く流れ共々見ることはできません。

何年か前にカメラをぶら下げ初めて宮滝を訪ねました。
川に隣接し中荘小学校がありました。
運動場にいた若い先生に
「すみません。ちょっとお伺いしますが、児童生徒は今何人ですか」と尋ねると
「三十人です。一年生は今年はひとりです。もうすぐ廃校になります」と。
「宮跡の学校はないですよ。こんなにすばらしいところの学校は」と、話すと
「どっかから生徒集めてきてくださいよ」と。
つい「私では駄目?」といってしまったのですが
「もう少し若かったらね」と、たのしく返してくれました。

水量が減り、子供も減り、自然が変わり、ものは失せていきます。
でも、吉野から、青根ヶ峰から配される水は今も尽きることはありません。


吉野川逝く瀬の早み しましくも 淀むことなく ありこせぬかも
第二・一一九 弓削皇子




R309ボーンズショップから50分ほどで吉野宮滝の地を訪ねることができます。
ショップではドライブマップの一つとして紹介しております。







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