Kのメモ Mar 20,2011 [店雑記・Kのメモ]
ぺんぺんぐさ
子供の頃「ぺんぺん、ぺんぺん」といって
実の部分をとり、三味線スタイルをしてよく遊んだことがあります。
小さな小さな三味線です。
白いかわいい花がたくさん咲いていて、カメラにおさめようと
思っていたのですが、そのままになっていました。
春陽の中、ポケットにカメラを入れリハビリを兼ね
おさめることにしました。
たくさん咲いているので惹かれるものを探します。
何に惹かれるか、はその時の直感的なイメージだけ。
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春の七草のナズナですが、撥草(ばちぐさ)と呼ぶ地方もあるようです。
12月頃の寒期のものが味がよく、ナズナ売りがいて
七草粥のときだけでなく普段も食に上がったと記されています(注1)。
なづな賣 掛直(かけね)をいって叱られる
叱られるとなづな売りもだまっていない。
此頃の雪でときばるなづな賣
安永時代(1772~1781)の古い川柳にあります(注2)。
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「1998年夏、北海道西南沖地震による大津波が奥尻島を襲った。
1年後、青苗地区の人々の近況を伝えるニュースは、
仮設住宅のかたわらに咲くナズナのアップでしめくくられた。
新しい生命の息吹の象徴としてナズナが選ばれたのは、
たまたまそこに生えていたからではないだろう。
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冬の寒さを耐えて緑の葉を広げるナズナは、邪気をはらう不思議な
力を秘めていると信じられていたのである(注3)」。
ナズナの植生を調べていたら、上記の文章に出会います。
一年後、東日本沿岸の復興の地でもナズナの花咲くことを願っています。
(注1)(注2)『物植いろしもお』 恩田經介 学習社 1942 より
(注3)『植物の世界』 「ナズナ」多田多恵子 朝日週刊百科 朝日新聞社 1995 より
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