Kのメモ Jun 20,2011 [店雑記・Kのメモ]
額田王-線上のゲシュタルト19
補点-5 九番歌
莫囂圓隣之大相七兄爪謁気吾瀬子之射立為兼五可新何本(1-9)
天皇(斉明)が紀の温泉(ゆ)に行かれた時、詠った歌で現在も多くの考察が行われている難訓歌です。
紀の温泉(ゆ)は現、和歌山県白浜町御崎温泉地区と比定されています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どうしてもこの歌を透かしたくなります。
「ゲシュタルトって、どうしようもないね」
「もう線上に見えたんだからいいんじないの」と夏恵子にいわれますが、
「このうたを解釈しないで額田王はないよ」
「解釈しないで額田王を論じる学者さんもいるけどね」と答えます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
額田王の歌は三本の線上、補線上にみえることから、その線上、N線上にあることは
前記したことからもわかります。
N線はO点を基点、中点とした蒲生野点、紀の温泉点により線が描かれますが
紀の温泉に幸しし時の歌であり、O点より→蒲生野間にはありえず、
O点から→紀の温泉間(赤点間)の歌と推測します。
さらに
O点から→紀の温泉間を天上より覗いてみると、
多くは山間部であり、
行幸のコースを考えると、平坦な街道、海路がイメージされ、
N線上からは外れることから、
紀の温泉付近の歌、あるいはO点(酒船石遺跡)飛鳥京域での歌と推測するのです。
(図1)
指折り数えていると夏恵子が
「何数えてるの?」とたずねてきます。
「額田王の歌、夏恵ちゃんも数えてくれる?」というと
「おばさんのように五本ないから、ややこしいよ」と。
さて、いつになったらこの難訓歌が見えてくるのでしょうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(補点)勝手につくった語、不足部分を調べるのような感じです。
(1-9)『万葉集』 日本古典文学大系 岩波書店 1956 より
(図1)『国土電子ポータル』に加筆
コメント 0