Kのメモ AUG 3,2011 [店雑記・Kのメモ]
エジプトのサイコロ
以前幾人かの人に木工を教えていた時があります。
木工といっても幅が広く、作りたいものは人それぞれあります。
基本として
切る、削る、組立てる、の3つが出来れば、
多くのものができそうなので最初の習作として
サイコロや箸、A3用紙用のT定規と図板など制作しました。
木工の道具はノコやカンナ、キリやノミなどありますが、
案外、測定具には関心がうすく、
最初にストッパーゲージ(ノギスのようなもの)や
スコヤ(直角定規)など金属、機械加工用のものを
購入してもらいました。
木工の道具という概念からの脱皮から始めます。
まず、正六面体のサイコロ、そして薄紙二枚厚のケースをつくります。
サイコロがケースにスーと沈むように納まればOK。
直角がいかに大事か、を知ってもらいます。
職業訓練校に通っていた頃、建築製図科の先生が
京都たる源さんのつくりものを収集されており、
授業の始まる前、大事そうに持つてこられ
いくつも見せてくれました。
その中に重ね枡があり、みごとに幾重もの枡が沈み納まるのを見て
イメージとして残っています。
先生が
「落とさないように、よく手をふいてからさわるように」と
つくりものをまわしてくれるのですが、
その時の先生の嬉しそうな顔が忘れられません。
先生お元気に旅されていますか、
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エジプトのサイコロは日本のサイコロのように
目の位置が異なっていて
日本のサイコロは一と六、二と五、三と四が対になっていますが、
エジプトのサイコロは
一と二、三と四、五と六が対になっているようです(注1)。
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(注1)『賭博1』 枡川宏一 ものと人間の文化史 法政大学出版 1985
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