Kのメモ AUG 16,2011 [店雑記・Kのメモ]
golden stamp-3
「黄金分割」という言葉の誕生について。
マリオ・リヴィオは権威ある数学史の本
『数学が誕生したプラトンの時代』や『数学の歴史』などの本に
15,16世紀にこの名前が生まれたことが記されているが
本当はそうではなく、
ドイツの数学者マルティン・オーム(オームの法則のオルク・ジーモン・オームの弟)が
1835年『初等純粋数学』第二版で
「任意の線でそうしたふたつの部分に分けられることを、習慣的に黄金分割という」と記しており、
初版では記してないことから
1830年代ごろになってようやく一般的になったとしています。(注1)
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夏恵子が
「じゃ、黄金の島に金印があったことにならないじゃないの?」とがっかり。
「でも、夏恵ちゃんおもしろいことがあるの」といい、黄金矩形(黄金方形)を描きます。
(図1)
金印の印面の形は正方形。
黄金矩形の形は黄金比の長方形。
この長方形から正方形を切り出すと残ったものはまた黄金比の長方形。
この繰り返しによって、無限の正方形と長方形(黄金矩形)が生まれていきます。
夏恵子が
「すごい、無限の正方形ができるのだね」と。
「金印につまみの蛇鈕(だちゅう)というところがあるんだけど、
その形が黄金矩形だったらもっとおもしろいかもね?」と。
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(図1)『古代史私注』 松本清張 講談社 1981より加筆
(注1)『黄金比はすべてを美しくするか?』 マリオ・リヴィオ 斎藤隆央 訳 早川書房 2005
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