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Kのメモ JUN 23,2013 [店雑記・Kのメモ]


mark20613.JPG

線上のメッセージ4-111・112・113

ドラマや映画をみているとエンディングの場面で
フラッシュバックのような回想シーンがあります。
過去から現在への時の流れを経て、
明日への光をみせ終えるパターンです。

私は額田王と弓削皇子の贈答歌に、そのようなイメージを描いています。

『額田王-線上のゲシュタルト』において、
私は難題の九番歌を解せず、時がすぎました。

その間、このエンディングの歌を深くイメージすることにより、
九番歌に近づけるのではと思ったのです。

おそらく(図1)N線上にあると、天上から覗いてはいるのですが、、


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sakura0623.JPG

コケ

コケってどこにでも生えているじゃない、と思いながら、
歳のせいか苔庭や盆栽が浮かんできたりして、、、

山里に住んでいれば周りはコケだらけですが、
やはり身近にコケを感じるのは窓から見える桜の古木です。

ほとんどがコケに被われていて、祖父時代を感じてしまいます。

いつも「このサクラの木がなければ私はここにいない」と、

過去の足跡をみる時があります。

苔むすサクラの木です。

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コケの語源は「木=コ」「毛=ケ」からなる「木毛=コケ」に
由来すると解されています。

字源を調べると、

moji20622.JPG

「木」は枝のある木の形。「毛」は垂れている毛髪の形。
地表に生する草の形。

「苔むす」という言葉を辞書で引くと、
苔がはえる。(苔がはえるほど)古くなる。転じて長い年月がたつ。
古めかしくなる。などとあります。

万葉集のトラの巻きで引くと、
コケを古木や湿った地に生える 苔類。
スギゴケ、ゼニゴケ等の他にサルオガセ等も含む。
「こけむす」とうたわれることが多い。
神さびた印象をもっていたのであろう。とあります。(注1)


「生(むす)」の字源を調べると、

moji0622.JPG

草木の発芽の形から成長して伸びた(進んだ)形、と。


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これら字源の形をみると、分岐して伸びる形を見て取れ、
方向と時(時間)を示しているともイメージできます。

弓削皇子が額田王に贈ったマツの枝のコケを「吉野」「松蘿」などから
サガリヲゴケ(下緒苔)の転じたサガリゴケ・サルオガセと一般に推測しています。(補1)


このような形がサルオガセに見ることができるのか調べていると
やっぱりありました。

saruogase0623.JPG

サルオガセ類の形状は先端部まで規則正しく二又分岐を繰り返すAタイプと
基で3〜4回二又分岐したあと直線的に伸びるBタイプが多いようです。

弓削皇子はタイトルマークに記したような天上ラインの路を知って
蘿生す松の柯(かし柯枝・えだ)を贈ったのでしょうか。

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kasi0623.JPG


やっと「柯」にたどり着きます。九番歌の枝(え)かもしれません。


かえこ「しんどかったね。わからないけど」と。

「ちょっと疲れたね」

かえこ「うん」



つづく
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字源体はすべて『字統』白川 静 平凡社 2007より加筆

(注1)『万葉集事典』中西 進 編  講談社 1985

(補1)
理学博士の小清水卓二さんは万葉歌のコケの歌を下記のように推察し解されています。

koke20623.JPG
(写1)青根ケ峰のこけ(サルオガセ)

サルオガセ属
み吉野の 青根ケ岳の 蘿席(こけむしろ) 誰れか織りけむ 経緯(たてぬき)なしに(万-1120) 

koke106223.JPG
(写2)こけ(ウメノキゴケ)の着生
ウメノキゴケ族
吾妹子に 逢はず久しも うましもの 阿部橘の 苔生すまで(万-2750)

神なびの みもろの山に 斎ふ杉 思ひ過ぎめや 苔生すまでも(万-3228)

ウメノキゴケ・スギゴケ属
奥山の 岩に苔生し かしこけど 思う心を いかにかもせむ(万-1334)

菌(カビ)類
敷栲(しきたえ)の 枕は人に その枕には 苔生しにたり(万-2516)

結える紐 解かむ日遠み 敷栲(しきたえ)の 我が木枕は 苔生す(万-2630)

『明日香村村史(下)』「明日香の里の万葉の苔類」小清水 卓二 明日香村 1974

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谷 馨さんは『額田姫王』著書にて、贈答歌の項にて(写1)の写真を
蘿(さがりごけ・さるおがせ)-小清水 卓二氏『万葉植物』より、として掲載されています。


折口信夫さんは蘿(サガリゴケ)の生す松の柯(エダ)を
「、、蘿(サガリゴケ)は白髪を思わせるものですから、壽(コトブキ)を祝し給うたものと
思われます」と記しています。

『折口信夫全集(9)』「額田王」中央公論社 1973








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