Kのメモ JAN 7,2014 [店雑記・Kのメモ]
眠り-亀形石槽
明日香に酒船石遺跡があります。
ここは私のキーポイント。
高校の時からの思い出の場所であり、
飛鳥の深層を求めはじめたポイントでもあります。
昔は岡の酒船石といって、
松本清張さんの小説『火の路』のプロローグのところで
出てきます。
その後、北に面するところから、
湧水施設が発掘され、その地も含め、酒船石遺跡と呼ばれています。
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湧水施設のことは以前にも記していますが、
井戸から湧き出た湧水が船形石槽(小判形石槽)を経て亀形石槽で渦巻き(?)、
石組ステージの空間を流れ行きます。
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昨日記した聖武天皇の床(しょう)で黄金螺線を描きましたが、
対の螺線から亀形石槽の亀の表情を思い出し、かさねてみました。
(写-1)
(図-1)
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螺線の間を湧水は流れ、円形の石槽に溜まり、しっぽからステージ空間へと。
斉明、天智、天武朝を経て、
時の流れのなかで幾重にも改装されたようで、
ここでなにが行われていたのかイメージは定まりませんが、
天武朝では暗闇の祭祀空間だったかも、と。
天武天皇四年(6 )春正月五日に始めて星占台(補-1)を興つ、とあります。
星占台は明日香からまだ見つかってない。
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どうしてこの地点に回帰するんだろう、と思いつつ、
法隆寺西院伽藍の空間をさまよう夏恵子。
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(酒船石遺跡•Wikipedia注意点)
酒船石遺跡の施設や石造物についての考察は一般に推察の域を出ていません。
酒船石の割り取りも高取城の石垣に使われたかどうか解っていません。
(写-1)(図-1)『酒船石遺跡発掘調査報告書』明日香村 2006より加筆
(補-1)天文を観察し吉凶を占うための施設。『日本書紀 下』補注 岩波書店 1993より
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