Kのメモ JUN 11,2014 [店雑記・Kのメモ]
飛鳥のハート3-潜む方形
単にハートの形だけを追い求めればいいでは、と思いながら、
仕事がら形を考察したくなる。
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皿をイメージすると多くはまるい形で、
陶器のものをイメージする。
まるくない、陶器外の皿をイメージしようとしてもなかなか浮かんでこない。
どうしてなのか?と考えると見慣れたまるい皿が定着しているからかもしれない。
ではどうしてまるい形が多いのか?とおもいめぐらすと、
きっと方向性がなく、安定した形、持ちやすさ、
そして制作技法からでは、と思えてくる。
『新沢126号墳』で
しかし、まるい形の考察が単に形の寸法記述のみで、
なされていないことが後年まとめられた『報告書』等からも
わかる。
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この紺色のまるい皿の寸法を拾うと不思議と方形で分割されていることが解る。
皿の外周円と高台に正方形が潜んでおり、1:2分の1の比で構成、分割される。
(図-1)
おそらく成形前からデザインされていたと思われ、単にまるく作った形でないことが推察される。
このような構成比(加算性)は2世紀のローマのパンテオン円堂においても
φと正方形の関係で構成されているのがおもしろい。
(図-2)
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『新沢千塚古墳群』の特徴は円墳と方墳が点在することでもあり、
深く考察すればその関係がみえてくるかもしれない。
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(図-1)
(図-2)『かたちのデータファイル』高橋研究室 編 彰国社 1983より加筆
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