Kのメモ AUG 12,2015 [店雑記・Kのメモ]
2015夏のひかり-24
花と虻
今年は強い日差しのためか、シロバナサクラタデの葉も焼け気味で、
たくさん虫に食べられています。
「もう少し、土壌に腐葉土を与えておけば、、、」など、
いろんなことが、後手後手になって、「あーあ」とため息がでます。
周辺の草の茂りとも関係しているのかもしれませんが、、。
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でも、10本ほどの花穂がでていて、
花穂をのぞくと、淡いピンクの蕾がいくつも付いて、
花ひらくと、
五弁のちいさな花だけど、花糸(かし)が長くかわいいです。
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じっとながめていると、おいしそうな蜜に誘われたのか、
1㎝ほどのハナアブ(ホソヒラタアブ)がいっぴき近寄ってきます。
そして、花の前で一端静止するような飛翔をみせ、花にたかります。
「とまって、とまって」
「ちょっと、じっとしてて」とパチッ、パチッとおさめます。
「おばさん、朝食すませた。私これからなの」とでも言ってるようにも、、
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よく、アブに刺された(吸血)、というブーン、ブンブンと羽音をたて、
攻撃してくるイロシロオビアブなどは蚊と同じでメスのようです。(参-1)
ヒラタアブなどの黄色と黒の縞模様は、蜂の模様を真似て、
鳥などの大敵から身を守っているとも記されています。(参-2)
アブ(虻)の語源をみると、
『和名抄』に「蝱、人囓飛虫也。阿夫」と記されています。
『倭訓栞(わくんのしおり)』には、
「万葉集に蜂音をふとよめば虻のなく声をもて名をせる成るべし」とあり、
「あっ、ブーだ」の意味で、アブに驚くさまから称されたようです。
ところが『東雅(とうが)』では、
古語アム、その転がアブで、アは発語、ムはミの転と説き、ミはカム(噛む)ことを言ったと
記されているようです。
これらから、『古事記』に「手腓(たこむら)に阿牟(あむ)かきつき」などとあり、
アム表記のほうが古く、
奈良時代から平安時代に「虻」の解釈がずれてきたものと考えられる、と
記されています。(参-3)
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「かえちゃん、あっ、ブーよ。おもしろいね」
「、、、、、」
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(参-1・2・イロシロオビアブ写真)
『日本動物大百科』9 昆虫Ⅱ 平凡社 1997より加筆
(参-3)
『語源辞典 動物編』吉田金彦 編者 東京堂出版 2001より加筆
『和名抄(わみょうしょう)』和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)の略称 平安中期につくられた辞書
『倭訓栞(わくんのしおり)』江戸時代中期の国語辞典 谷川士清(ことすが)著
『東雅(とうが)』江戸時代中期の語学書 新井白石 著
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