Kのメモ APR 29,2016 [店雑記・Kのメモ]
雉子と藤
弁当づくりのため三階に上がるとき、裏畑の盛土上でキーキーと鳴くキジコをみつけます。
「おはよう。元気」と声をかけますが、
かえこが「知らん顔してるよ」と。
近くで撮りたいと追っかけたこともあったけれど、
なかなか撮らせてくれません。
よく見える処にいたので部屋に戻りカメラにテレコンバーターをつけ電子ズームでパチッ、パチッ。
以前におさめたキジコなのかはわかりませんが、行動範囲が同じなのできっとそう。
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ついでに奥の山裾に咲く藤の花をパチッ。
二年前、近くで撮った藤がよみがえってきます。
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『語源辞典(参-1)』で「雉」を調べると、
古くはもっぱらキギシ。平安時代から一般的にキジが用いられ、詩歌にはキギシ、キギス。
『和名抄』に「雉 岐々須 一云岐之」
『日葡辞書』に「qiguisu,qiji」
語源-キギシのつまったもの。キギシ→キイシ→キジ。キギは鳴き声。
シ・ジは朝鮮語に由来すると言われる鳥を示す接尾語。カラス、ウグイス、ホトトギスなどが例。
『語源辞典(参-2)』で「藤」を調べると、語源は多くの説があるけれど俗説ばかりとし、
古代人は、フジを実用の面から命名しており、
「中国の紫藤の紫が省略されたもので藤という字は
元来はこの花の蔓性を表す(花の文化史•松田修)」とあるように、
蔓・茎に注目しなければならない語だと記されています。
蔓は打ちしなえて縄や籠をつくったり、桶の箍(たが)にしたり、
葛橋(かつらはし)を架けたりするのに使用されたようです。
このように木の特質を用途に表しているとすれば、
藤の語源はフ(綜)ウチ(打)の約となり、
経蔓(たてつる)を打つことから出たものと思われると記され、
古代の織、編みなどの作業から出た言葉だと記されています。
(参-1)
『語源辞典 動物編』吉田金彦 編 東京堂出版 2001より加筆
(参-2)
『語源辞典 植物編』吉田金彦 編 東京堂出版 2001より加筆
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