Kのメモ MAY 9,2016 [店雑記・Kのメモ]
とんぼのハート
毎年この季節になるとカワトンボがアプローチにやってきます。
一昨日、雨上がりの薔薇を撮って二階に戻ろうとしたとき、
スーとシロバナサクラタデの茂みにとまりました。
「おはよう。元気」といい、カメラを近づけても逃げません。(写-1)
「撮らしてくれるのね。ありがとう」といってパチッ、パチッと。
かえこが「よかったね」と。
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昼食後、
階段からアプローチをのぞくと、まだカワトンボがいました。(写-2)
「かえちゃん、まだいるよ」というと、
かえこが「よっぽど居心地がいいみたいだね」というので、
「そうみたい」と、いいましたが、
いたのは彼氏だったのです。
三時半頃、一階に下りたとき、
目の前を連なった二匹のカワトンボが横切り、シロバナサクラタデの葉にとまりました。
そっと近づきカメラを構え、パチッ、パチッ、パチッとおさめます。(写-3)
アプローチでデートをしているトンボたちを納めたのは初めです。
水域での幼虫生息期間は普通二年とされ、
成虫としての地上での寿命は最長で60日間とも記され(参-1)
思っていたより短命です。
まさにハートのトナメ(交尾)は地上での生のさ中かもしれません。
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昨日も朝から階段でカワトンボをみつけます。
「今日も元気」といってカメラを持って近づきパチッ、パチッとおさめました。
スーと飛んでは元のところへ、スーと飛んでは腕に。
指を差し出すと足を乗せてきます。(写-4b・c)
かえこが゜「握手だね」とニコニコ。
でも、トンボの足が一本少ないことに気付きます。
部屋に戻りモニターでみると、
彼氏とデートしていたのはちがった彼女(♀2)だったのです。
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五時半過ぎ一階に下りていくと、
西日に照らされ階段正面法面に♀1がいました。
「今日は暑かったでしょ。彼氏きた?」ときいても、知らん顔。(写-5)
「七月にはもう逢えないのかな、、」
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カワトンボのハートのトナメは、
前行動として♀の体に残っている精子を♂が掻きだすことからはじまるようです(写-2a)。
トナメ時間は50秒〜150秒ぐらいですが、
その八割方は掻きだす時間、本サトナメは3秒〜10秒程度と記されています(写-2b)。
ライバルを意識した♂の行動のようです。
このようなことから♀が産卵する直前にとなみすることが♂にとって有利とのこと。(参-2)
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(参-1)(参-2)
『日本動物大百科』8-昆虫1 『カワトンボの交尾』椿 宜高 平凡社 1996より加筆
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