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Kのメモ APR 5,2014 [店雑記・Kのメモ]



法隆寺について調べていると、
厩戸皇子が住んだとされる上宮の所在にいき当たり、
そして「マラ石」へ、、「マラ石」は「須弥山石」だった。


夏恵子の珍道中記
 
Bhyosi2.jpg



目次
はじめに....................1
ガイドブック..........2
ペニスの表情....................3
石の表情...............4
石のライオン.........................5
石の箇所......................6-16-26-36-46-5
石の主................7
カナート.................................8-18-2
飛鳥の石造物....................9-19-2
須弥山.....................................10-110-2
フグリ山..........................11
ペルシアと石城.....................................12-112-2
ライオン............................13
獅子..........................14-114-2
獅子と須弥山...................................15
旅を終えて.......................................................16



............................................

はじめに-1

偶像崇拝あり、アマテラスオオミカミあり、仏の世界ありで、
日本古代の歴史をのぞくと結構楽しいものが見えてくる。

 奈良県明日香村には古代歴史に登場した多くの遺跡や遺品があり、
拝みや祈りの世界を垣間みることができ、青垣に囲まれたそう広くない盆地に京が興り、
仏教伝来とともに多くの寺院が建立された光景は華やか且つ清楚であったろうと想像する。
 
このような景観のなかに多くの謎の石造物が残存しており、なかに珍石がひとつある。
それは立石類のひとつで村の祝戸(いわいど)地区にある「マラ石」と称されている石造物である。
石の向きから西に位置する「フグリ(陰嚢・睾丸)山」伝説と雑ざわり、
又、卑猥さを感じさせる名称からか、むかしから一目拝見の心理が多くの見物客を呼んでいる。
 
この「マラ石」の命名は元国立博物館長のI氏だと言われているが、
どうして考古学の見識者の方がこのような命名をされたか以前から腑に落ちず頭のなかにあった。
 
夏恵子は高校の時から美術と明日香に興味があり、奈良にあるY大学の文化財歴史学科に籍をおいている。
夏休みを利用し、この「マラ石」にスポットをあてレポートにまとめることにした。

.....................................

 「まら石」という初見は、
I氏が昭和十三年(1938年)に記された著書『飛鳥時代寺院址の研究』の「坂田寺」に記されている。
「、、、石地蔵が立ち、また「わらによ」があり、
其の道傍に「まら石」と称する立石の在する等より思うに、
ここは門(坂田寺の)址の名残とみられはすまいか」と門跡と思える推察を記している。

ここでは「マラ石と称する」と記されておりI氏が名付ける以前から
「まら石」または「男根石」など類語で呼ばれていたと解釈できる。
さらに「まら石」の「まら」は
梵語māra、仏道修行を妨げ人のこころを迷わすもの、もと僧の隠語・陰茎とある。
奈良時代の修行僧が編纂したとする『日本霊異記』の話のなかで
「まら」を「 門がまえに牛 」と記しており、
門がまえを意識したなかで「まら」が浮かび、
また「わらによ」の藁積みもそれらを助長するものに映ったのでは、
と思えてくる。

昭和四十九年(1974年)発行の『明日香村史』には
「祝戸の男根石」と記されており、
それまでは正式な名称として「マラ石」とは呼ばれてなかったとも考えられる。
 
ある時、婦人連れの殿方がやって来られ、
「女方は手を触れない方がいい」の一声に婦人方が手をひっこめ後ずさりし、
クスッと笑いがもれそうになった。
このことを浮かべながら珍石は果たして「マラ石」なのか、
女方が手も触れられないものなのか、と思うと探究心がこみ上げてきた。


※文中「マラ石」の表記は[珍石]と仮称し記す。
※『日本書紀』の表示は『紀』と略し記す。


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『明日香村史』明日香村 1974
『飛鳥随想』 石田茂作 学生社 1974
『日本霊異記』 武田祐吉 朝日新聞社 1950











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